東銀座にあるアークテリクスの店で、ハードシェルをいろいろ試着させてもらった。
アークのハードシェルは「アルファ」「ベータ」「シータ」の3種類があって、それぞれに「LT」「AR」「SV」というカテゴリ分けがされている。
コレが初心者には分かりづらい。価格を見ればシータのSVってのが一番いいんだろうなってのはわかる(9万円)のだけど、果たして、自分に適したのはどれなのだろうかとなればもう、悩むしかなくなってしまう。
販売店で直接聞けばいいのはもちろんだが、今回は直営の店で聞いてみることにした。その方がいろいろ勉強になるはず。
僕のスペックはフリークライマー。アイスクライミングもやるよって感じで店に行った。アイスは未経験なのだけど、アイスやりたいし。
まず、一般的によく言われているのは、アルファベータシータは丈が違う。ということ。シータが長く、アルファが中間、ベータが一番短くなっている。
当然、防寒性を意識するなら、ハーフコートのごとく長めのシータを買うのがベストかと思いきや、意外な話を聞いた。
まず、クライミングをする人の場合、シータはオススメできないと言うこと。特にアイスの場合、ハードシェルの上にハーネスをつけることになるので、丈が長いとギアラックにぶら下げたドローやスクリューがウェアとこすれあってしまって、必要なときに動きをスポイルしてしまうことがあるそうだ。
そのため、ハーネスを上からつけることを前提とし、ギアとの干渉をなくす丈に調整されたのが「アルファ」。しかもこいつには、激しい動きでウェアがハーネスからすっぽ抜けないよう、ウレタンを仕込んで抜けなくなるような工夫がされている。
経験ある人はわかると思うのだけど、遠くのホールドを取りに行ったりしたときに、ハーネスからウェアが抜けると、再び入れるのは相当めんどくさい。それが登攀中だったらなおのこと。それがマイナス20度とかの氷壁の途中だったらもう命取り。
アイスクライミングの場合、登り始めたらウェアを脱いだり着たりということはできなくなる。そのため、登りはじめの状態をできるだけ維持できるようなウェアでやるのがベストだということだった。
フリークライミングの場合、ハーネスをつけたままウェアを脱いだりすることがあるので、丈が一番短いベータをオススメするとのこと。
要するにハーネスを上につけるのか、下につけるのかで選ぶウェアが変わってくると言うことだ。
では、一番丈のあるシータはどうなるのかというと、バックカントリーなどをやる人向けなのだそうだ。ハーネスはつけるけど、ギアはぶら下げない人でもおそらくいけるかと。
ということで、丈の長さが違うってだけじゃないことをわかった上で、自分のアクティビティに照らし合わせたチョイスをすることをオススメする。ちなみに僕はハーネスすっぽ抜け防止機構が気に入ってアルファが超気になってしかたがない。カナダの救助隊もこれ使ってるんだって。
さて次。LT、AR、SVの違いについて。
LTはライト、ARはなんだろう、SVはシビアって意味なのは前から知っていたけど、それがどういう事かというと、使っている素材の違い。言い換えるとファブリックの厚さの違いってことになる。防寒性に影響するのかと言われるとそうなのだろうけど、それよりも外圧に対する耐久性を意味するところの方が大きいようだ。
つまり、耐久性を落としてもいいから軽いものを!ならLTだし、岩にこすれても破けないようなやつがいい!ってならSVになる。
ARは中間らしく、一部に厚手のファブリックを使い、ストレスのかかる部分の耐久性を確保しつつ、軽さも意識したモデルだ。
氷や岩と言ったシビアな環境での使用を想定するなら、文句なしでSVをオススメしますとのこと。ARだとやっぱり破けてしまうことがあるそうだ。
サイジングについても。
僕は身長が170cmぐらいの体重が65〜70kgぐらいの、クライマーとしては太ってるほうなのだけど、それでもウェアのサイズはSでいけた。しかも、中にシャツとフリースを着込んでの試着でだ。
だいたいハードシェルは一番外側に着るものだから、重ね着したことを想定して大きめサイズを選ぶのだけど、アークの場合はその余裕を持たせたサイジングになっているとのこと。
なので試着せずに通販とかで買おうと思ってる人は、注意した方がいい。
できることなら、どう言った用途で使いたいのかを店に伝えて、適したウェアを選んでもらうのが一番だとおもう。
もちろん、ファッションで着るなら何を選んでもいいと思うよ。
ということでアークを買おうと思ってる人は参考にして下さい。enjoy!


