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2009年4月14日
フリーランスは全く「フリー」なんかじゃない
「フリーランスって全くフリーじゃないですよね」
と、そんな話をしていた夜の事。
フリーランスとしてやっていくには、何が必要なのかをわかっているつもりでも、あえて考えてみた。
ものすごい個人的な事を言えば、フリーランスの神髄というのは、徹底したリスク管理にあるんだと思う。
営業から経理まで、全ての業務をそつなくこなしつつ、事業を継続して行くにはどれだけの仕事をどれだけこなしていくかということを、常に頭に入れておかなければならない。
ここまでできる社会人ってそうそういないと思う。いるなら経営者になるべきだと思う。いや、そういう人だったらそもそも「サラリーマンが向いているはず」なんて考えは起こさないと思う。
社会人からフリーランスになる上でネックとなるのは、まず、お金の問題。具体的に言うとこんな感じ。
1:保険料や年金が全額負担になる
2:売り掛けが発生してから入金があるまで、タイムラグがある
3:交通費は全額実費
社会人でいると、保険は適当な保険組合に加入した上で労使折半されているので、負担が小さくなる。
これが国民健康保険だとそんなわけにも行かず、全額負担になる。家族構成にもよるけど、月額で数万単位で変わってくることもザラで、独立を考える際に一番はじめに悩むところじゃないかと思う。
会社員からシフトした場合は、任意継続って方法もあるにはあるけど、これも全額負担に変わりない。
次に入金のタイムラグ。仕事にもよるだろうけど、納品をして、検収して、請求書を出して売り掛けが発生して...そのあと最初の締め日の翌月○日払いとか。数ヶ月空くこともあれば、大手企業と直で取引すると手形という形で来ることもある。この場合は半年待つことになる。
このタイムラグを甘く見ていると、売り掛けはあるのに現金がない、いわゆる黒字倒産という状態になってしまう事もある。
独立するならまず気にかけたいポイントでもある。
そして交通費。
本当に馬鹿にならない。会社員だと非課税で交通費が支給される。会社によっては毎月だったり3ヶ月ごとだったり。
僕の場合、JRとメトロを使いまくっているので、毎月にして数万の交通費が飛んでいく計算になる。
基本的には東京駅まで210円支払って行き、そこからメトロを乗り継いで目的地まで行くという感じで攻めている。このため、東京駅までの定期を買おうかなと思ってるぐらいだ。
舞浜−東京の場合、定期代は1ヶ月で6300円。6ヶ月だと30240円だ。営業日ベースで見ると1ヶ月の割引率は25%。6ヶ月の割引率は40%。これが休日も入れて計算すると、1ヶ月が50%、6ヶ月が60%にもなる。
東京駅が範囲に入っている定期を持っていると、面倒な丸の内口から八重洲口への通り抜けができてしまう便利なオプションも付く。
メトロは定期の割引率が小さいので、都度購入でもいいかもしれないけど、JRの定期は持っておいても損はしないかもしれない。
毎日の訪問先が数社に渡る場合、そのほとんどがメトロ線内にあるならば、東京メトロの全線定期をオススメしたい。月額16820円でメトロ全線乗り放題。記名された本人と持参人1名が利用できる。お得モデルとしてはこんな感じだ。
190円区間x2+160円区間×3。一日900円程度をメトロに使ってるなら、全線定期がお得って事になる。
ちなみに、全線定期がいるほど移動はしないが、たまに数駅またがって移動する予定が入るって人は、東京メトロ一日乗車券を。この場合一日の運賃が710円以上だとお得になる。また、取引先が都営線上にあるときは、メトロ+都営がフリーになる東京メトロ・都営地下鉄共通一日乗車券がオススメ。この場合は一日の運賃が1000円以上だ。
お金的な面ではだいたいこんな感じだけど、実際はもっとたくさんある。経費どうすんのとかそのあたりも。経理も自分でやるわけだから。
あとここには書いてないけど交際費。これがフリーランスになると会社員よりもいっぱいかかると思った方がいい。僕はフリーランスに片足突っ込んだ瞬間、飲み会の回数が激増した。倍とかそういうレベルじゃないぐらいに。
そして次にあげたいのは時間の問題。フリーランスは文字通り、時間を自由に使うことができる職種ではある。しかしながら、本当に自由に使える時間というのは、予定という名の拘束時間にバッファを加えた残りであると言ってもいい。本当に少ない時間しか自由に使えないのだ。
1:休日返上っていうか休日が不定
2:不眠不休っていうかいつ寝ていいか謎なときすらある
3:分単位のスケジューリングなんて無理
フリーランスは毎日が休日のようであり、毎日が平日のようでもある。要は仕事次第。締め切り直前に追い込まれた状態であれば、土日であろうがガンガン仕事するのがフリーランス。
俗に言われる「ON/OFFを使い分けて自分なりの生活パターンを」とか言うのは嘘。自分なりの生活パターンの前にリリース日を基準としたスケジュールがあり、それこそいつ寝ているのかわからん代理店の人を相手にすることだってある。
リリース後もイレギュラーな対応に迫られることもあれば「12時間後にデータ下さい」なんていう無茶ぶりだってある。
会社員だと「無理」と突っぱねられることができたとしても、フリーだと難しい。
同様に、睡眠時間も削られてしまうことがあるわけだ。
かつて一緒に仕事していた代理店の人は「岡本さんはいつ寝てますか?それに合わせて僕も寝るようにします」なんて言ってきたことがあった。足並みそろえて効率アップ!的な考えが見て取れるけど、こんな親切をしてくれる人は稀で、朝起きたら着信履歴が担当者で埋め尽くされてるなんて事もよくある。
寝ないで仕事するのはつらいけど、それぐらいの気概を求められるのが、フリーランス。
そしてスケジューリング。これは最近僕が痛感していることなのだけど、営業とかでご挨拶にうかがおうとすると、都合のいい時間をいくつか指定しなければならないことが多い。最初の数件はそれで何とかまわるんだけど、候補として出した時間に他の予定を入れられるのは、そのお客さんからの予定をFIXできたときになるのだ。
つまり、対応先が増えれば増えるほど、予定を入れられる余裕が少なくなってきてしまうのだけど、最終的には断片的な虫食いスケジュールになってしまう訳だ。
予定と予定の間が数時間空いてしまうような場合は、僕は外でも仕事できるように、MacBook Proの17インチをいつも持ち歩いている。
「重たくない?疲れるでしょ?」ってよく聞かれるが「鍛えれば問題ないっす」と答えるようにしてる。まぁ、それなりの鞄がないと肩が抜けそうになるのは事実だけど。
ひとまずお金と時間について見てみた。フリーランスって本当に大変な仕事なんだなって思えてきたと思う。
そういう意味で会社員は恵まれていると思う。税務的な処理も会社が代行してくれている。仕事でミスしても組織が守ってくれる(場合がある)。
それに比べてフリーランスは雑務が多いしリスクも多い。だから管理すべきリスク項目もたくさんあるわけで、それらのマネージメントも非常に煩雑。
ただ、会社員は恵まれている分、搾取されているところも大きいと思う。仕事に集中できるように作られた環境を動かすエネルギーは、搾取されたお金でまかなわれていると思えば、自然と納得できるんじゃなかろうか。
僕がフリーランスになろうとしているのは、結局のところ、その搾取されているお金は元々自分のものなんだから、自分の元に置いておきたいという気持ちと、やった仕事がダイレクトに評価に反映するダイナミックさと、たくさんの人や仕事に関わることができるやりがいに魅力を感じているからで、その行き方が自分にマッチしていると思えるからに他ならない。
この記事を見て「うげー!フリーって大変すぎるわー」って思った方はサラリーマンを続ければいいと思うし、それでもなお、フリーになろうと思う方は、なればいいって思う。あわよくば、僕はそんな気持ちでフリーになった人たちと仕事してみたいと思うし。
フリーランスが本当に仕事に没頭できる環境を作れるとすれば、それは立派なビジネスになり得るだろうなと普段から考えているのだけど、実現できるのはいつになるやら。
そんな感じで、本命だった会社落ちたのでリアルでフリーになりそうです。
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フリーから会社経営に回った口ですが、
運転資金という概念は会社員をしているときにはなかったですねえ。
年金保険に関しては、
国民年金、保険になると金額が安くなるのと、
選択して払わないというオプションも発生しますぜ。