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2008年12月10日

mixiコミュニティ管理で注意すべき10の事項

僕はmixiで「mixiモデル部」っていうコミュを管理しているのだけど、コミュニティを運営する上でいろいろ注意した方が良いことが何となく見えてきたのでまとめてみた。
メンバーは8000人程度でそれほど大きいコミュとは言えない。1万人10万人のメンバーを抱えているコミュニティも当然存在するし、僕が注意していることが通用しないことももちろんあると言えるので、参考程度にとどめていただき「あ、これは使える」と思ったらまねしてみて下さい。

まずはじめに、mixiモデル部とはなんぞや?と言う話から。
mixiモデル部って言うのは、モデルとその周辺にいる人(カメラマンとかスタイリストとかヘアメイクアーティストとか)が集うコミュニティ。
モデルがカメラマンを募集したり、カメラマンがモデルを募集したり、ある意味マッチング的な側面をもってます。

昨今、モデルを募集すると偽って、応募してきたモデルに強姦まがい(あるいはそのもの)の行為を強要したりする犯罪行為が報道されるようになったので、何とか対策しようと試行錯誤中。
ローカルルールの策定、募集テンプレートの制作、コミュニティの監視と変なトピックの削除、悪質ユーザーの禁止などなど。
そんなことをやりながら運営してきて思ったことが以下。


  1. コミュニティの説明は8割の人には無視される。

    コミュニティの概要や「初めましてはこちらへ」といった説明文。
    たとえばここに、トピックを立てる前に必ずお読み下さいといった一文を付加しても、ほとんどの人はそれを見ることなくトピックを立ててしまう。

    基本的にトピックを立てようとする人は「立てることが目的」なので、ローカルルールに目を通すようなことはしない。
    トピックごとにローカルルールが存在するというのは、あまり一般的ではない。
    「はじめまして」系はそれ用のトピックがあるというのは割と浸透している。

    また、携帯ユーザーからみると、コミュニティの詳細文にリンクを張ったところで、それが表示される前に「新規トピック作成」リンクへ飛んでしまうことも考えられる。
    なので、ローカルルールを作っても、必ずしも誰もが目を通してくれるとは限らない。


  2. マルチポストはほとんどが立て逃げ。削除しても気づかれないことが多い。

    コミュニティ運営をする上で一番困るのはマルチポスト。
    マルチポストとは、複数のコミュニティやトピックに対して同一内容の書き込みを絨毯爆撃的に行う行為のことで、やってる本人は宣伝をしているつもりが、見ている方からすると同じ情報がそこかしこに分散しているという、不快極まりない状態になる。
    基本的に新規トピックが立てられると、管理人はそのトピックから適当なキーワードをみつけてトピック検索をかけ、マルチポストかどうかを判断し、そうであれば削除などの措置をとる。

    管理人としてはトピック削除を通して、違反者に対して警告としたいところだが、マルチポストをしている人は立てたあとのメンテナンスをほとんどしないので、削除されたことすら気がつかないことが多く、削除という行動は警告になり得ないのが現状だ。

    頻繁にマルチポストする人に対しては、コミュニティから閉め出した上でアクセス禁止にするのが一番だ。


  3. 管理するならするで、少しは作業ログをアウトプットすべき。

    管理するならする、しないならしないで、何らかのアウトプットをしておくべき。
    放置するなら「管理は放置気味です」と一文書き加えておく。
    管理するなら「○○のトピックを削除しました」などの作業ログトピックを作っておく。
    管理人のスタンスを表明することで、参加者にそのことを理解してもらい、無用なトラブルを未然に防止する。

    モデル部では僕が一時期管理をサボっていたと見られていたことが原因で、管理人更迭騒ぎに発展したことがある。

    なお、管理人に対して強く文句を言う人のほとんどは「じゃぁ、わたしがやりましょうか」と言ってこない。言ってくれるとかなり楽になるんだけどな。


  4. ローカルルールなどで縛りすぎるとコミュニティは過疎化する。

    コミュニティの円滑な運営にローカルルールは欠かせない。
    変な人が来たりトピックが立ち上がったときは、ローカルルールに照らし合わせて、機械的に削除などをしていくだけでよく、管理人の負担は少なくなる。
    ところが、1に述べたようにローカルルールを読んでいる人がほとんどいない状態でこのようなことをしてしまうと、コミュニティからほとんどのトピックが消えてしまうと言う事態を招いてしまう。
    結果、活発なコミュニケーションが阻害され、コミュニティは過疎化してしまう。


  5. 管理権限の行使は、逆ギレのリスクも考慮する。

    トピック削除やメンバーの締め出し、アクセス制限を行うと、時として対象のユーザーからメッセージなどで中傷されることがある。
    mixi上で日記を公開していると、そのコメント欄に変な書き込みをされることもあれば、マイミクまで波及して、関係ない人たちをも騒動に巻き込んでしまったりして手に負えなくなったという話も聞く。
    管理権限の行使を行う際は、万一相手が乗り込んできた時を考慮しておく必要がある。
    特に、行使後にあしあとがついていた場合は要注意。

    不安なら自分の所に来られないようにID制限かけとけ。


  6. 自己責任を前面に押し出す。

    最近はコミュニティ上で個人売買が行われたりして、そこで詐欺事件が頻繁に起こっている。
    また、モデル部はモデルをやっている女性が暴行事件に巻き込まれるリスクも存在する。
    しかしながらそういった犯罪を管理人が未然に防止する義務は存在しないし、そもそもそういった努力はmixiの運営が行うべきことである。
    管理人は自らの裁量と良心で、できるだけ防ごうという努力はするが、それを完全に塞ぎきることは不可能。
    それでもなお、犯罪に巻き込まれる人が現れた場合、管理人に対して管理責任を問う行動に出る人が出てくる可能性を考え、あらかじめ何かあっても自己責任である胸をローカルルールに記載しておくべきだ。

    前述のようにローカルルールは誰も見ていない可能性があるが、ルールが存在しない場合は相手につけ込ませる余地を与えてしまうことになる。


  7. 個人が特定される情報をmixi上に置かない。

    逆ギレやいわれのない管理責任を問われた場合、最後には自分の元にリアルで人がやってくる可能性も考えられる。
    mixiは実名での利用を前提としていることもあり、mixi上には個人を特定できる情報にあふれているが、何らかのトラブルに巻き込まれた場合、その情報が悪用されることも考えられる。
    そんなことを未然に防ぐためにできるだけ個人を特定できる情報は、mixi上に置くべきではない。
    もちろん、そのリスクを許容できるなら、この限りではない。


  8. 副管理人選び(あるいは後任人事)は意外と大変。

    mixiでは管理人の他にそのフォローができる副管理人を任命することができる。
    しかし、副管理人の任命の条件は、コミュニティの運営期間の1/3以上の在籍期間があるメンバーに限られている。
    副管理人をコミュニティ上で募集して、いざこの人にお願いしようと思っても、在籍期間が足りなくて結局副管理人が不在...といったことがモデル部ではある。

    メンバーが副管理人になれるまで何日かを調べるには、IDを直接指定でメンバー管理を用いてメンバーのIDを入力し「副管理人に任命する」のボタンをクリックすることで、エラーメッセージとともに日数が表示されるようになっている。


  9. トピック承認制は諸刃の剣。

    変なトピックを未然に防止したり、マルチポストを防止するにはトピックを承認制にすると言う方法がある。
    しかし、mixiには新規トピックの承認制という設定項目が存在せず、トピック作成権限を管理人だけにするという設定があるに過ぎない。
    このため、トピック作成依頼用のトピックを作り、これを管理人がコピーして新規トピックを作る...というフローになる。
    ところが、これを行うと不正なトピックを排除できる反面、活発なトピックだと管理が追いつかないことが考えられる。

    管理人だけに作成権限をつけるのは、最後の手段として考えた方がいいだろう。


  10. コミュニティの自浄作用。その期待値は5%未満。

    コミュニティには、自然に悪質な情報やユーザーを排除しようという自浄作用が存在する。
    要するにお節介を焼いてくれるユーザーが、マルチポストを指摘してくれたり、違った所に書き込みしてくれた人へ正しい場所を示したりしてくれる。
    管理人は常にコミュニティに張り付いているわけにはいかないし、そういったユーザーの行動は非常にありがたいものだが、残念ながら、そのメンバーの数は全メンバーのごくごく一部、数パーセントになればいいほうだ。
    基本的には、他のコミュニティでそこそこ活動をしてきている人や、コミュニティがテーマとする業界で仕事をしているような人が行動を起こしてくれることが多いが、誘導はともかく、指摘という行為においては、前述の逆ギレによるリスクが存在する。
    当然ながらメンバーの人はそれを心配する声が多く、やろうと思いつつも行動に出せないことが多い。
    このため、自浄作用の期待値は、思ったよりもかなり低くなるのが現状で、管理人は孤軍奮闘するほかない。
    もちろん、この自浄作用を高める努力はするべきである。


という感じ。
管理人って意外と大変。
かつて、マネフリというサイトでも管理人をやっていたことがあるのだけど、人が集う場所だから、必ず「これだ」という方法はなく、メンバーの構成に応じて運営方針も柔軟に変えていくべきなのだろうなと思う。
管理人は基本的には孤軍奮闘になるのだけど、その努力はみんな見てくれていると思うし、場合によっては味方についてくれることもある。だから、なかなか成果が出ないからってすぐに投げ出すべきじゃない。

俺もみんなも頑張れ。
頑張りたくない人は「放置するし自己責任でヨロ」と一筆入れとけ。

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